「一度来店したお客様にもう一度足を運んでほしい」「紙のポイントカードを使わずに会員情報や来店履歴を管理したい」といった課題を抱える店舗は多いのではないでしょうか。そんなお店にとってスマートフォンで使える会員管理システムは、有力な選択肢の一つです。
例えば、来店時にポイントを付与し、一定数貯まったら特典を受けられる仕組みを導入すれば、次の来店を促すきっかけになります。会員情報や来店履歴もシステムで管理できるため、日々の業務の効率化にもつながります。
導入を検討する際はどのような使い方をしたいのかを整理し、開発費用や導入後の運用も含めて判断することが大切です。
実現したいことを整理しよう
会員管理システムを導入する目的によって、必要な機能は変わります。
例えば、
紙のポイントカードを発行・管理する手間を減らしたい
会員の来店回数やポイント残高をすぐに確認したい
来店頻度が下がった会員にキャンペーンを案内したい
複数店舗の会員情報や来店状況をまとめて管理したい
といった目的が考えられます。
最初から多くの機能をそろえる必要はありません。まずは課題を明確にし、その課題に対応する機能から検討すると良いでしょう。必要以上に開発費用を掛けないで済むかもしれません。
スマートフォンでどのように使うか
例えば、お客様がスマートフォンで会員登録を行います。来店時に、お客様の画面に表示されたQRコードをスタッフが読み取ります。
来店履歴が記録され、お客様にポイントが付与されます。お客様はスマートフォンからポイント残高を確認し、貯まったポイントを特典と交換します。
この仕組みなら、紙のポイントカードを持ち歩く必要がなくなり、スタッフも来店回数やポイント残高を手作業で管理する負担を減らせます。
さらに、会員へのキャンペーン配信や来店状況の集計などの機能を追加すれば、再来店を促すこともできます。
スマートフォンで利用する方法には、ブラウザーで開くWebシステムや、専用アプリなどがあります。会員にアプリのインストールを求めるか、スマートフォンのWeb画面から手軽に利用できる形にするかによって、開発内容が変わります。
利用者の使いやすさと開発・運用の費用を踏まえて選びましょう。
開発費用を左右する5つのポイント
システムの開発費用は、利用者の管理方法や既存サービスとの連携、データの移行、導入後の保守などによっても違ってきます。
必要な機能をどこまで搭載するか
会員登録、会員情報の表示、来店履歴の記録、ポイントの付与・利用といった基本機能を中心にする場合と、会員へのお知らせ配信や来店状況の分析まで行う場合では、開発する範囲が異なります。
例えば、ポイントの有効期限を管理し、期限が近づいた会員に通知する機能を追加する場合は、期限の設定や通知のタイミングなども決める必要があります。
複数店舗で利用する場合も、店舗ごとにポイントを管理するのか、全店舗共通で利用できるようにするのかによって仕組みが変わります。
導入時の判断ポイント: 最初に必要な機能と、将来的に追加したい機能を分けて考えましょう。初期費用を抑えながら、必要に応じて機能を増やす方法もあります。
店舗スタッフの権限をどう設定するか
誰がどの情報を見て、どの操作を行えるようにするかも重要です。
例えば、店舗スタッフには会員情報の確認とポイント付与を認め、店長には会員情報の修正やポイントの取消操作を認める、といった設定が考えられます。本部には全店舗の利用状況を確認する権限を付与することもできます。
権限を細かく分ける場合は、利用者ごとに操作できる範囲を設定する仕組みが必要です。ポイントの付与・取消履歴を記録すれば、入力ミスや不正な操作が起きた際にも経緯を確認しやすくなります。
導入時の判断ポイント: 店舗数やスタッフの人数、管理を担当する部署を踏まえ、必要な権限を決めましょう。小規模な店舗であれば、権限の種類を絞ることでシンプルに運用できます。
POSレジなどの外部サービスと連携するか
すでにPOSレジや顧客管理システム、メール配信サービスなどを利用している場合は、それらと連携するかどうかを検討します。
POSレジとは、POS機能を備えたレジのことで、会計と同時に売れ筋商品の把握や在庫管理、オーダーエントリーシステムとの連携が行えます。POS(販売時点情報管理)システムとは、売上・在庫・顧客情報をリアルタイムで管理・分析できる多機能システムです。
例えば、POSレジの会計情報をもとにポイントを付与できれば、スタッフが別の画面で金額などを入力する手間を減らせます。メール配信サービスと連携すれば、既存の配信環境を利用して会員にキャンペーンを案内できます。
ただし、外部サービスが連携用のAPI、すなわちソフトウェアやプログラム、Webサービスの間をつなぐインターフェースを提供しているか、必要な情報を取得・登録できるかによって、実現方法や費用は変わります。連携先によっては、追加開発や利用料金が必要になる場合もあります。
導入時の判断ポイント: 現在利用しているサービスを洗い出し、連携が必要なものを決めましょう。手作業で対応できる部分まで無理に連携させず、業務の負担をどれだけ減らせるかを基準に判断すると良いでしょう。
既存の会員情報やポイント残高を移行するか
すでに紙の台帳やExcel、別の会員管理システムを利用している店舗では、既存データを引き継ぐ必要があるかもしれません。
Excelで会員情報を管理している場合は、データの項目や入力形式を整理し、新しいシステムに取り込める形に整えます。既存システムから移行する場合は、データを出力できるか、会員番号やポイント残高、来店履歴を正しく引き継げるかを確認します。
特に、ポイント残高が実際の値と異なると、導入後にお客様とのトラブルにつながる恐れがあります。移行前後のデータを照合し、正しく引き継げたことを確認する工程も必要です。
導入時の判断ポイント: 引き継ぐデータの種類や量、現在の管理方法を開発会社に伝え、移行作業に掛かる費用と期間を確認しましょう。古いデータをすべて移行する必要があるかも検討します。
導入後の保守をどうするか
システムを安定して使い続けるには、導入後の保守体制も重要です。
保守には、サーバーやシステムの稼働状況の監視、障害発生時の復旧対応、セキュリティ上の問題への対応などがあります。さらに、操作方法に関する問い合わせへの対応や、機能の追加・変更まで依頼する場合は、必要な費用も変わります。
例えば、営業時間中にシステムが使えなくなると、ポイントの付与や会員情報の確認に支障が出る可能性があります。障害発生時に誰が対応するのか、どのくらいの時間で対応を開始するのかを事前に決めておくと安心です。
導入時の判断ポイント: 月額の保守費用に含まれる作業と、追加料金が発生する作業を確認しましょう。店舗の営業時間やシステムを使えなくなった場合の影響を踏まえ、必要な保守範囲を決めます。
導入を決める前に確認したいこと
開発会社に相談する際は、見積金額だけでなく、実際の店舗運営で無理なく使えるかどうかも確認しましょう。具体的には以下の点です。
初期費用(含まれる機能、追加機能)
月々の費用(サーバー利用料や保守費用など、継続して発生する費用)
スタッフの操作性
会員の使いやすさ
セキュリティ
将来の拡張性
結論
スマートフォンで使える会員管理システムの導入を検討する際は、いろいろ確認することや検討することがあります。不明な点、疑問点、相談したい点などがありましたら、お気軽にお問い合わせください。













